相続開始から納税まで

被相続人が亡くなった日を基準として相続の開始とされます。「被相続人」とは亡くなった人のことで、被相続人の財産を引き継ぐ権利を持つ人のことを「法定相続人」と言います。

対象者が被相続人の遺産を引き継ぐためには、被相続人が遺した遺言書に沿って相続手続きを進めるか、相続人全員で遺産分割協議を行い決める必要があります。期限のある相続手続きも多く、特に相続税申告については期限を過ぎると本税以外に延滞税や加算税等のペナルティが課せられることがあるので注意しましょう。

相続税は申告納税制度ですので、税金を納める人が納税額を算出しなければなりません。相続税の申告・納税の期限は、“被相続人が死亡したことを知った日の翌日から１０か月以内”と決められています。期限を過ぎてしまうと控除や特例の適用ができない、ペナルティとしての税金を課せられる等、最終的に支払う額が増えてしまう恐れがあります。また、申告・納税の期限が土曜、日曜、祝日に当たる場合はこれらの日の翌日が期限となります。

相続税の手続きには相続人の調査や財産調査等、相続人の確定に必要な戸籍を集めるだけでも数か月かかることもあります。それらの調査を間違いなく行い、相続人全員が参加する遺産分割協議を行って、相続税申告・納税します。相続税申告に慣れていない方がすべての手続きを10ヶ月以内に行うことはそう簡単ではありません。また、相続税申告には相続税に関する多くの専門知識を必要とするため、早い段階で専門家へご相談されることを推奨します。