2023年03月09日
Q:相続財産が不動産しかないのですが、どのように分ければいいのでしょうか。司法書士の先生教えてください。
四日市在住の50代男性です。先月父が闘病の末、四日市の病院で永眠しました。父の遺産を調査したところ、現金はほとんど残っておらず、あるのは父が生前住んでいた四日市の自宅と、近所にあるアパート一棟だけでした。母は数年前に他界しておりますので、相続人は私と妹の2人だけです。
できれば不動産は売却せずの妹と2人で分けたいと考えているのですが、現金ではない遺産をどのように分割すればいいのかわかりません。やはり不動産は売却しなければ分割は難しいのでしょうか。(四日市)
A:不動産は売却せずとも遺産分割することが可能です。
まず確認して頂きたいのは、遺言書の有無です。お父様が遺言書を残していた場合は原則として遺言書の内容が優先されるため相続人同士で遺産分割協議を行う必要はなく、遺言書の内容に沿って相続のお手続きを進めることになります。遺言書が無いのであれば、相続人同士で遺産分割協議を行い、遺産をどのように分割し相続するのかを決める必要があります。
今回は遺言書が残されていなかったと想定してご説明いたします。
お父様がお亡くなりになったので、残された財産はご相談者様と妹様、お2人の相続人の共有財産となります。今回の遺産である不動産ついてもお2人の財産となりますので、遺産分割協議を行い、分け合っていただきます。不動産を売却しない場合は、以下に紹介する二つの方法で分割します。
1.現物分割
不動産をそのままの形で分割します。今回のケースですと、例えばご相談者様がご自宅を、妹様がアパートを相続するという方法です。協議の上、相続人全員が分割に納得すればスムーズに進みますが、それぞれの不動産の評価が全く同じとはならないため、一方が不公平に感じることもあるかもしれません。
2.代償分割
相続人のうちの1人もしくは数人が遺産を相続し、その相続人が残りの相続人に対して代償金や代償財産を支払う方法です。現物分割が難しい場合はこちらの方法を採用します。代償分割であれば不動産を売却することなく遺産を分割することが可能ですが、注意点もございます。例えば不動産を相続した側が代償金を支払う場合、その分の現金を用意しなければなりません。
今回は不動産を売却する意向はないとの事ですので上記の二つの分割方法をご紹介しました。そのほかにも、不動産を売却し、現金を相続人で分割する方法もございます。これを換価分割といいます。
まずは今回相続する不動産の価値を調査してから、分割方法についてご家族でご相談されることをおすすめします。
鈴鹿・四日市相続遺言相談室では、四日市の皆様がご納得のいく相続手続きができるようお手伝いいたします。初回は無料でご相談を承っておりますので、どうぞお気軽に鈴鹿・四日市相続遺言相談室へご連絡ください。相続に詳しい専門の司法書士が、四日市の皆様のお悩みに丁寧に対応させていただきます。
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2023年02月02日
Q:母が認知症なのですが、相続手続きはどう進めれば良いですか。(鈴鹿)
鈴鹿の実家に暮らしていた父が亡くなりました。父の相続財産は鈴鹿にある自宅と預貯金が800万円ほどになると思います。相続人にあたるのは母と私と妹の3人で、相続の相談も終えあとは手続きのみとなります。しかし、母は数年前から認知症を患っており署名や押印が難しい状態で、相続手続きが進まず困っています。このような場合には、どうやって相続手続きを進めれば良いのでしょうか。司法書士の先生に教えていただきたいです。(鈴鹿)
A:相続手続きを進めるには成年後見人を家庭裁判所から選任してもらいましょう。
ご家族の方であっても正当な代理権もなく認知症の方に代わって相続手続きに必要な署名や押印をする等の行為は違法となりますので、相続手続きを進めたい場合には成年後見制度を利用する方法があります。
成年後見制度とは、認知症、知的障害、精神障害などで意思能力が不十分な方を保護するための制度です。認知症等により判断能力が不十分とされると、法律行為である遺産分割をすることができませんので、成年後見人という代理人を定めて、その成年後見人に遺産分割を代理してもらうことで、遺産分割を成立させることができます。
成年後見人は民法で定められた一定の者が家庭裁判所に申立てをすることで、家庭裁判所が相応しい人物を選任することになります。
ただし以下の者は成年後見人にはなれません。
- 未成年者
- 家庭裁判所で解任された法定代理人、保佐人、補助人
- 破産者
- 本人に対して訴訟をした又はしている人、その配偶者、その直系血族
- 行方の知れない者
成年後見人には、親族が選任される場合もありますが、第三者である専門家が成年後見人となる場合や複数の成年後見人が選任される場合もあります。
成年後見人が選任されると、遺産分割協議後も成年後見制度の利用が継続しますので、今回の相続のためだけではなく、その後のお母様の生活にとっても必要かどうかを考えて法定後見制度を活用しましょう。
鈴鹿・四日市相続遺言相談室では、初回のご相談は無料でお伺いさせて頂き、専門家がアドバイス、サポートいたします。
今回のご相談者様のように、相続人の中に認知症や障がいなどにより意思判断能力の乏しい方が含まれる場合には、専門家へと相談をすることをおすすめします。
鈴鹿周辺にお住まいで相続についてのお悩みの方がいらっしゃいましたら、どのような些細な事でも構いません。鈴鹿・四日市相続遺言相談室にぜひ一度お気軽にお立ち寄り下さい。
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2023年01月06日
Q:母の相続手続きの必要な戸籍の集め方について司法書士の先生に聞きたいです。(四日市)
四日市で暮らしていた母が亡くなり、兄弟たちと相続手続きを始めました。名義変更の手続きを行うために法務局に申請に向かったところ、戸籍が不十分であったため登記申請が行えませんでした。
母は再婚で私たちの父と暮らすようになったのですが、母の出生から初婚の時期にあたる戸籍が足りないようです。私たちが用意した戸籍は四日市の役所のみで取得できるものだったようで、他の役所にも問い合わせるようにと言われました。
私たち兄弟全員が働いており、平日に遠方の役所まで出向くことはできません。どのように相続手続きを進めればよいでしょうか。(四日市)
A:相続手続きに必要な戸籍は郵送でも取り寄せ可能です。
相続手続きの際には、相続人であることを証明するために、戸籍の提出が求められます。相続人を確定するためには被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本(除籍謄本・改製原戸籍謄本)と相続人の現在の戸籍謄本が必要です。
今回の場合だと、法定相続人は第一順位である子供たちとなるため、ご相談者様の現在の戸籍やご相談者様の出生時の戸籍があれば、ご相談者様が相続人であることは証明できます。しかし、相続の際にはすべての相続人が確定していなければならないため、法務局としてもご相談者様およびご兄弟様以外の相続人(例えば、異父兄弟がいないかなど)が存在しないことを確認する必要があるのです。その証明として、お母様の出生から死亡までの戸籍を提出することになります。
ご相談者様は四日市にある戸籍以外は未取得とのことですが、戸籍謄本をご確認いただくと従前戸籍の本籍が書かれているのにお気づきでしょうか。
その戸籍に連なる戸籍はその記載の本籍地に問い合わせすることで取得できます。直接役所に出向く必要はなく、郵送でも請求できますのでご利用ください。なお郵送の場合、戸籍の発行に関する手数料は定額小為替にて支払います。郵便局で入手できますので、必要枚数を用意しておきましょう。
鈴鹿・四日市相続遺言相談室では、専門家による無料相談を実施しております。四日市や四日市周辺にお住いの皆さま、まずはお気軽にご相談ください。
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