2024年11月05日
Q:相続財産である不動産が遠方にある場合の手続きについて司法書士の先生にお伺いします。(四日市)
先日、四日市に住む父が亡くなりました。母は既に他界しているため、相続人は長男である私と弟2人の計3人になります。父の遺産は預貯金と、四日市の自宅、そのほかにも遠方にいくつか不動産を所有していました。兄弟で遺産分割について話し合いを行い、四日市の自宅とその他の遠方にある不動産をすべて私が相続し、弟2人で預貯金を分割することになりました。
不動産の相続手続きは私がまとめて手続きしようと考えていますが、遠方にある不動産についても四日市の法務局で手続きすることはできないのでしょうか。(四日市)
A:遠方にある不動産の相続手続きは、所在地を管轄する法務局に行かなくても手続き可能な方法があります。
不動産の相続手続きは不動産の所在地を管轄する法務局(支局や出張所)へ相続登記の申請をする必要があります。相続する不動産が複数ある場合、各不動産の所在地を確認し、管轄する法務局に手続きを行います。法務省のホームページより、不動産の管轄を確認することができるため、四日市のご自宅とその他遠方にある不動産の管轄を確認しましょう。
不動産の相続手続きの申請方法は下記の3つがあります。
遠方にある不動産の場合、窓口での手続きが難しい場合があります。このような場合は、②または③の申請方法であれば直接窓口へ行かなくても手続きをすることができます。しかし、それぞれのメリットデメリットがありますのでご確認ください。
①窓口申請:不動産を管轄する法務局へ出向いて窓口で申請する方法です。窓口申請は平日に各法務局へ行く必要があります。
②オンライン申請:パソコンでのオンライン上で申請をする方法です。日本全国の法務局がオンライン申請に対応しており、距離による費用や所要時間の差はほぼありません。パソコンに「申請用総合ソフト」をインストールし、登記申請書を作成します。その情報を管轄の法務局宛に送信します。
③郵送申請:登記申請書を作成し、郵送で不動産を管轄する法務局へ送付する方法です。不動産が遠方の場合には郵送代のみで済むため、経費も時間も削減できます。しかし、申請内容に誤りがあった場合、窓口受理の際に指摘される間違いに対応することが難しいため時間と労力が倍以上かかる可能性がある点がデメリットといえます。
不動産の登記申請に必要な申請書には厳密なルールがあり、一つでも間違ってしまうと修正をしなければならず、その度に法務局とのやり取りが発生してしまいます。郵送の場合には返信用封筒を同封の上、送付先の間違いが発生しないよう簡易書留以上の方法で送付するようにしましょう。
相続手続きには複雑なものも多く、ご自分で進めるのがご心配な場合や面倒な方は専門家に相談をするのも選択肢の一つとしてご検討いただければと思います。
鈴鹿・四日市相続遺言相談室は不動産相続手続きのオンライン申請に対応している事務所です。四日市エリアにお住まいでお困りの方は、鈴鹿・四日市相続遺言相談室にお気軽にご相談ください。初回は完全に無料でご相談いただけます。
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2024年10月03日
Q:祖父の相続において、孫である私と弟も相続人になるようです。この場合の法定相続分の割合について、司法書士の先生に教えていただきたいです。(四日市)
四日市で暮らしていた祖父が、先日自宅にて息を引き取りました。葬儀も終え、これから相続について親族で話し合おうというところです。
叔母曰く、今回亡くなったのは私の父方の祖父ですので、本来であれば私の父が相続人になるはずですが、父は十数年前に既に他界しているため、代わりに私と弟が相続人になると言われました。相続について調べたところ、法定相続分というものがあるとわかりました。正直なところ叔母と私たち兄弟は折り合いが悪いので、私や弟が相続で損をしないように、あらかじめ法定相続分の割合を把握しておきたいと思い、相談させていただきました。今回の相続人は、祖母、叔母、私、弟の4人です。(四日市)
A:相続順位と法定相続分の割合についてご説明いたします。
民法では法定相続人といって、法的に相続する権利を有する人と、その順位(相続順位)を定めています。そして法定相続分とは、法定相続人それぞれの取り分として定められた割合のことで、その割合は相続順位に応じて異なってきます。
四日市のご相談者様のケースでの相続順位と、順位に応じた法定相続分の割合について確認していきましょう。
【相続順位】
- 配偶者は常に法定相続人
- 直系卑属である子(孫)…第一順位
- 直系尊属である父母(祖父母)…第二順位
- 傍系血族である兄弟姉妹…第三順位
被相続人(亡くなった方)との関係性に応じて、上記のように順位が定められています。被相続人の配偶者は必ず法定相続人となります。次に第一順位の該当者がいればその人が法定相続人となり、第二順位以下の人が法定相続人となることはありません。第一順位の該当者いない場合は第二順位の該当者へ、第二順位の該当者もいない場合は第三順位の該当者へ、というように順に相続権が移ります。
【法定相続分の割合】※以下、民法より抜粋
民法第900条(法定相続分)
同順位の相続人が数人あるときは、その相続分は、次の各号の定めるところによる。
一、子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。
二、配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、三分の二とし、直系尊属の相続分は三分の一とする。
三、配偶者及び兄弟姉妹が数人あるときは、配偶者の相続分は四分の三とし、兄弟姉妹の相続分は、四分の一とする。
四、子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の二分の一とする。
これらの情報をまとめると、四日市のご相談者様のケースでは以下のような法定相続分の割合となります。
- ご祖母様:1/2
- 叔母様:1/4
- ご相談者様と弟様:それぞれ1/8ずつ(ご相談者様のお父様の法定相続分である1/4の割合を、ご相談者様と弟様の2人で割ります)
法定相続分の割合は民法で定められていますが、この割合に従って遺産分割する義務はありません。相続人全員の参加のもと遺産分割協議を行い、相続人全員が納得する分割割合が決まれば、お好きな割合で相続することが可能です。
相続はご家庭それぞれの事情に合わせて手続きを進める必要がありますので、混乱なさることもあるかと存じます。四日市にお住まいで相続についてお悩みがある方は、鈴鹿・四日市相続遺言相談室までお問い合わせください。初回は完全無料にて、四日市の皆様のご相談をお受けしております。
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2024年09月03日
Q:相続した不動産の名義変更の手続きが分かりません。司法書士の先生に教えていただきたいです。(四日市)
四日市に住む50代主婦です。先日四日市の実家に住む父が亡くなりました。葬儀は無事終えることができ、相続手続きを進めています。相続人は私と妹になります。預貯金の手続きは何とかなりそうですが、四日市の実家の名義変更手続きが複雑で分かりません。相続は初めてのことなので不動産の名義変更の方法についてご教授いただけないでしょうか。(四日市)
A:不動産を相続する場合の名義変更の流れをご説明いたします。
遺産分割協議がまとまり、各相続人が取得する財産が決まったら名義変更の手続き(所有権移転の登記)を行います。名義変更の手続きを行うことで、第三者に対し主張することができます。相続した不動産を売却するご予定である場合でも、まずは名義変更をしなければなりません。以下、相続した不動産の名義変更の流れです。
①遺産分割協議書の作成
遺産分割協議でまとまった内容を書面書き起こし、相続人全員で署名と実印で押印をし、遺産分割協議書を完成させます。
②下記の必要書類の収集
- 被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍謄本等
- 相続人全員の戸籍謄本
- 住民票(被相続人の除票および相続する人のもの)
- 不動産の固定資産評価証明書
- 相続関係説明図など
③登記申請書の作成
④準備した必要書類を法務局に提出
上記が相続した不動産の名義変更の流れになります。
なお、2024年4月1日より「相続登記の申請義務化」が施行されました。相続登記に期限(不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内、2024年4月1日より前に相続した不動産で相続登記をしていない場合は、2027年3月31日まで)や罰則が設けられるため、期間内に早めに手続きをする必要があります。
相続した不動産の名義変更はご自身で行うことも可能ではありますが、専門家に依頼することもできます。これまでとは違い相続登記には期限が定められているため、ご自身での手続きが不安な方は専門家にご相談されることをおすすめいたします。
鈴鹿・四日市相続遺言相談室では、四日市の皆様の相続手続きを親身にサポートいたします。四日市で相続手続きに関するご相談なら、相続手続きの実績豊富な鈴鹿・四日市相続遺言相談室にお任せください。四日市の皆様の遺産相続が円滑に進むように丁寧・迅速に対応いたします。初回は完全に無料でご相談いただけますので、ぜひお気軽にお越しください。四日市の皆様をスタッフ一同お待ちしております。
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2024年08月05日
Q:相続手続きにはどれくらいの期間がかかるのか、司法書士の先生にお伺いしたいです。(四日市)
先日、四日市の実家に住む父が亡くなりました。相続人は私と母になりますが、母は高齢なので私が相続手続きを進めることになりそうです。しかし、私は四日市から離れた場所に住んでおり仕事も忙しいため、できれば四日市に帰省したら一度で手続きを済ませたいと考えています。相続手続きにはどれくらいの期間が必要なのでしょうか。相続財産は四日市の実家(一戸建て)と預貯金になります。手続きに必要な書類等についても教えていただけると助かります。(四日市)
A:相続手続きにかかる時間と必要書類は下記のとおりです。
一般的な相続手続きは下記のような財産が対象です。
- 金融資産(現金や預貯金、株など)
- 不動産(ご自宅の建物や土地等)
その他、相続手続きが必要な財産はありますが今回は相続財産の大半を占める上記2点の手続きについてご説明いたします。
【金融資産(現金や預貯金、株など)のお手続き】
被相続人の口座名義を相続人名義へ変更する手続き、もしくは解約手続きをして相続人へ分配します。
この際に必要となる書類は戸籍謄本一式、遺産分割協議書、印鑑登録証明書、各金融機関の相続届等です。相続の内容や金融機関によって必要書類が異なりますので、各金融機関へ問い合わせてみましょう。この手続きにかかる期間としては一般的に2カ月弱程度となります。
【不動産(ご自宅の建物や土地等)の手続き】
被相続人が不動産を所有していた場合、不動産の名義を相続人の名義へ変更する手続きをします。
この際に必要となる書類は戸籍謄本一式、被相続人の住民票除票、相続する人の住民票、遺産分割協議書、印鑑登録証明書、固定資産税評価証明書等です。これらの書類を一式揃え、法務局で申請します。この手続きにかかる期間としては一般的に2カ月弱程度となります。
今回、一般的な相続で発生する主な手続きについてご説明させていただきました。相続ではそのほかにもご状況によって発生する手続きが多くあります。例えば相続人の中に行方不明者がいる、未成年者がいるという場合には家庭裁判所での手続きが必要になりますので前述した以上の時間がかかってしまいます。また、遺言書がある場合でもまた変わってきます。
相続手続きといってもそれぞれのご状況によりさまざまで、手続きを進めていく中で想定外の事態が発生するケースもあります。そうなると、必ずしも決まった期間内にすべての手続きが完了するわけではありません。忙しく、ご自身での手続きが難しい方、四日市になかなか出向くことが難しく手続きが進まない方は、一度四日市の地域事情に精通する相続の専門家にご相談されてみてはいかがでしょうか。
四日市で相続に関するご相談なら、鈴鹿・四日市相続遺言相談室にお任せください。鈴鹿・四日市相続遺言相談室では四日市の皆様の相続をサポートしております。四日市での相続手続きの実績豊富な専門家が、丁寧にサポートいたしますので、安心してご相談ください。初回は完全無料相談をご利用いただけますので、まずはお気軽にお問合せください。
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2024年07月03日
Q:亡き父親の遺言書に存命の母親の署名もありました。この遺言書は有効ですか?司法書士の先生に伺います。(四日市)
先月、四日市の病院で亡くなった父が遺した遺言書のことでお伺いしたいことがあります。先日、遺品整理をしていたら遺言書が見つかったのですが、家庭裁判所で検認をしてもらい開封したところ、最後の署名に母の署名もされていました。母は存命ですので、相続人は私と母親と弟の計三人になります。母親に聞いたところ、財産は夫婦二人の物だから二人で署名すべきだろうと父は決めたんだそうです。遺言書には父親の受け継いだ四日市にある不動産や、母親が受け継いできた四日市郊外の不動産などについて記載してありました。まだ生きている人の遺言に従うというのは初めて聞きました。このように二人以上の署名がされた遺言書は法的に有効なのでしょうか?(四日市)
A:どのようなご関係であっても、二人以上の方が一つの遺言書を作成することはできません。
遺言書は、「遺言者の自由な意思を反映させることを基に作成されるもの」として作成されます。一つの遺言書を二人以上で作成した場合、お互いが遠慮したり、どちらかが主導権を握って作成することも考えられます。そのような遺言書は「自由な意思の反映」とはいえません。また、民法においては二人以上の者が同一の遺言書を作成することはできない「共同遺言の禁止」が定められており、ご相談者のお父様の遺言書は残念ながら無効となります。
また、二人以上の遺言者が作成した場合、遺言書を撤回したいとなった場合でもその自由が奪われることになります。本来であれば遺言者は、作成した遺言書を自由に撤回する事ができます。複数ですと、全員の同意が得られない限り、遺言書の撤回は出来ません。第三者が介入することで、遺言者の最後の意志が自由にならないようでは遺言の意味を成しません。
遺言書は誰でも作成することはできますが、その作成には様々なルールがあります。法律に従って作成しないとその遺言書は原則無効となってしまいます。今後もし、ご相談者様ご自身が遺言書の作成をご検討される場合は、相続手続きの専門家へご相談されるとよいでしょう。
鈴鹿・四日市相続遺言相談室は、相続手続きの専門家として、四日市エリアの皆様をはじめ、四日市周辺の皆様から多くのご相談、ご依頼をいただいております。
鈴鹿・四日市相続遺言相談室では、ご依頼いただいた皆様の相続手続きについて、四日市の地域事情に詳しい司法書士が親身になってサポートさせていただきます。まずは鈴鹿・四日市相続遺言相談室の初回無料相談をご利用のうえ、お気軽にご相談ください。鈴鹿・四日市相続遺言相談室のスタッフ一同、四日市の皆様、ならびに四日市で相続手続きができる事務所をお探しの皆様からのご連絡を心よりお待ち申し上げます。
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